マクロの内容により、マクロを実行するとエクセルのシートの内容が変更されます。セルのデータ、書式、行の高さ、列の幅などが初期状態から変更されます。
マクロを再び実行して内容を確認する時は、エクセルシートが「元に戻っている」方が使いやすくなります。
この記事では、マクロで変更された内容を、元に戻すためのマクロを解説します。変更された設定などを元に戻すための、マクロを作っておくと何かと便利ですから作り方を紹介します。
目次
すべてのセルを元に戻すマクロの解説
このマクロを実行すると、次の項目がクリアされます。
- セルに入力したデータ
- セルの書式
- セルの行の高さを設定値にする
- セルの列の幅を設定値にする
- セルの色や罫線をクリアする
- グリッド線の表示と非表示
すべてのセルを元に戻すマクロのコード
VBAのコードは次の通りです。共通な「Selection」を「Withステートメント」でまとめました。
Sub 全セルを既定値へ戻すマクロ()
Cells.Select
With Selection
.NumberFormatLocal = "G/標準" '書式を標準に戻します。
.RowHeight = 18.75 '行の高さを変更します。
.ColumnWidth = 8.38 '列の幅を変更します。
.ClearContents 'データをクリアします。
.ClearFormats 'フォーマットをクリアします。
.DisplayGridlines = True
'.DisplayGridlines = False
End With
ActiveWindow.DisplayGridlines = True ’グリッド線を表示
'ActiveWindow.DisplayGridlines = False ’グリッド線を非表示
Range("A1").Select
End Sub
- 書式を標準に戻します
- 行の高さを「18.75」に変更します
- 列の幅を「8.38」に変更します
- データをクリアします
- フォーマットをクリアします
- グリッド線を表示します
マクロの実行の例(シートが初期状態に戻る)
エクセルのセルが装飾されている場合の例
次の表のように、セルにデータや行の高さ、列の幅が変更されている。更にセルの書式や装飾がされている場合、シートが初期の状態に戻ります。
すべてのセルを選択する
「Cells.Select」のコードで、すべてのセルを選択します。
セルの書式を標準に戻す
「NumberFormatLocal = “G/標準”」のコードで、セルの書式を標準に戻します。日付だったものが、数字に置き換えられています。
行の高さを規定値に変更する
「RowHeight = 18.75」のコードで、行の高さを変更します。
列の幅を規定値に変更する
「ColumnWidth = 8.38」のコードで、列の幅を変更します。
セルのデータをクリアする
「ClearContents」のコードで、セルのデータをクリアします。
シートのセルが元の状態に戻る
「ClearFormats」のコマンドで、罫線や色がクリアされますのでシートが元の状態に戻ります。
まとめ
「全セルを既定値へ戻すマクロ」を実行すると、セルの状態が初期状態に戻ります。
Sub 全セルを既定値へ戻すマクロ()
Cells.Select
With Selection
.NumberFormatLocal = "G/標準" '書式を標準に戻します。
.RowHeight = 18.75 '行の高さを変更します。
.ColumnWidth = 8.38 '列の幅を変更します。
.ClearContents 'データをクリアします。
.ClearFormats 'フォーマットをクリアします。
End With
Range("A1").Select
End Sub